みなさんは、生物学者の藻谷亮介さんをご存知でしょうか?
藻谷亮介さんは、新種の魚竜であるカートリンカス・レンティカーパスを発見したことで知られている人物なのでした。
そこで、この記事では、藻谷亮介さんとは、どういったプロフィールだったのか、チェックしていきたいと思います。
いったい、藻谷亮介さんがカートリンカス・レンティカーパスを発見した経緯とは、どういったものだったというのでしょうか。
また、藻谷亮介さんといえば、定義した魚竜の科や、命名した海生爬虫類の系統も、注目すべきところですので、こちらのほうも、あわせてご覧ください。
1.藻谷亮介の経歴
藻谷亮介さんは、1967年9月1日、山口県の出身で、2020年11月現在の年齢は、53歳となっています。
1986年に、東京都立戸山高校を卒業した、藻谷亮介さん。
以後、東京大学理学部地学科で古生物学を専攻し、1991年に卒業しました。
そしてトロント大学大学院動物学科で進化生物学を専攻し、1994年に修士課程を修了。
さらにトロント大学大学院動物学科では、やはり進化生物学を専攻して、1997年に博士課程まで修了したのです。
やがて藻谷亮介さんは、1997年には、カリフォルニア大学バークレー校においてミラー・フェローに就任。
1999年には、王立オンタリオ博物館においてポストドクトラル・フェローに就任しました。
さらに、2002年には、オレゴン大学地質学科助教授、2004年には、カリフォルニア大学デービス校地質学科助教授、2006年には、カリフォルニア大学デービス校地質学科准教授を歴任。
そして2009年、カリフォルニア大学デービス校地質学科教授に就任して、現在に至っています。
藻谷亮介さんは、これまで、生物学者として、輝かしい実績を残していました。
もっとも有名な功績は、新種の魚竜であるカートリンカス・レンティカーパスを発見したこと。
また、くわしいことは後述しますが、海生爬虫類の系統の命名や魚竜の科の定義の決定などをしていたのですね。
さらに、グレンデリウス属の有効性の吟味も手掛けていました。
今日に至るまで、藻谷亮介さんは、複数のジャンルの研究に取り組んでいます。
それらは、主竜類の視覚と進化、白亜紀鳥類の遊泳方法とその進化、首長竜の首の機能といった、いずれも非常に重要な問題ばかり。
生物学界をはじめとして、社会にも多大な影響を与えた藻谷亮介さんの、さらなる研究に注目していきましょう。
2.藻谷亮介のカートリンカス発見経緯
藻谷亮介さんは、新種の魚竜であるカートリンカス・レンティカーパスを発見したことで、とくに有名な生物学者です。
それでは、そのカートリンカス・レンティカーパスを発見した経緯は、どういったものだったのでしょうか。
藻谷亮介さんらの発掘チームは、中国の安徽省において、カートリンカス・レンティカーパスを発見していました。
発見された地層は、約2億4800万年前で、地質年代は三畳紀。
つまり、ジュラ紀や白亜紀よりも昔だったのです。
発見されたカートリンカス・レンティカーパスは、体長42センチ。
魚竜でこの体長は比較的、小型とのことでした。
なお、カートリンカス・レンティカーパスの身体の特徴ですが、とても興味深いものだったのです。
口はとても短い感じで、他の魚竜みたいに魚類を捕獲するのはむずかしかったと考えられていました。
一方、手首は動かしやすい感じだったものの、足ひれはずんぐりした感じ。
そして骨は分厚い感じで、泳ぐのはうまくなかったとみられています。
一長一短といったぐあいですから、実際にはどのように生きていたのか、関心は高まる一方ですね。
3.藻谷亮介の定義した魚竜の科
藻谷亮介さんといえば、魚竜の科の定義でも、生物学への貢献が顕著です。
藻谷亮介さんが定義した魚竜の科とは、オフタルモサウルス科。
オフタルモサウルス科は、ジュラ紀から白亜紀に生息していました。
ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、アジア、オーストラリアの海にいたといいます。
だから中国の安徽省で発見されたというわけですね。
4.藻谷亮介の命名した海生爬虫類の系統
藻谷亮介さんの活動といえば、定義した魚竜の科のほかに、命名した海生爬虫類の系統も見逃せません。
藻谷亮介の命名した海生爬虫類の系統とは、パルヴィペルヴィア類やトゥンノサウルス類などの系統でした。
パルヴィペルヴィア類は、三畳紀から白亜紀に生息していました。
生息場所は、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、アジア、オーストラリアです。
トゥンノサウルス類は、ジュラ紀から白亜紀に生息していました。
生息場所は、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、アジア、オーストラリアです。
いずれも、日本に身近な生物だったのですね。
藻谷亮介さんは、生物学者として、とても偉大な業績をあげていたのですね。
発見された生物たちも喜んでいるのではないでしょうか。
その一方で、藻谷亮介さんに続く生物学者たちにも期待したいところです。