野口聡一さんなど、これまでにたくさんの優秀な人材を輩出してきた、日本の宇宙飛行士。
そのなかでも、今回は、金井宣茂さんのことを取り上げていきたいと思います。
はたして、金井宣茂さんとは、宇宙飛行士として、これまでにどのような経歴をたどっていたのでしょうか。
職業が特殊なため、金井宣茂さんの学歴も気になりますよね。
さて、金井宣茂さんは、実は医官の出身だったのですが、医官から宇宙飛行士へと転身した理由とは、何だったのでしょうか。
金井宣茂さんが医官から宇宙飛行士へと転身したさいのエピソードについても、確認していきましょう。
1.金井宣茂宇宙飛行士の経歴
金井宣茂さんは、1976年12月、千葉県の出身で、2020年現在の年齢は、44歳となっています。
まだ子供だったころから、冒険家にあこがれていたという、金井宣茂さん。
しかし、だからといって、すぐに宇宙飛行士になろうとしたというわけではありませんでした。
医学を学んでいき、2002年に、学業をひとおり終えてから、まずは海上自衛隊に入隊したのです。
金井宣茂さんが、これまでに通ってきた学校については、後であらためてご紹介していきますので、ご覧ください。
なお、自衛隊といっても、一般的な隊員としての入隊ではなく、医官としてのもの。
金井宣茂さんは、防衛医科大学校病院、自衛隊大湊病院、自衛隊呉病院といった病院をはじめ、海上自衛隊第1術科学校衛生課といったところで働いていきました。
外科医で、専門とした分野は潜水医学というものだったのですね。
潜水艦に乗船しているクルーたちの健康、精神衛生などを研究していたのでした。
ところが、そんな金井宣茂さんに転機が訪れることに。
2009年、金井宣茂さんは、宇宙航空研究開発機構における宇宙飛行士選抜試験に挑戦したのです。
結果、金井宣茂さんは、第1補欠となりますが、これは初めてのことなのでした。
しかし、金井宣茂さんは、宇宙飛行士に追加採用されることになって、これを受けて、それまで勤務していた海上自衛隊のほうは退官することになります。
そして2011年、はれて、宇宙飛行士に認定されたのでした。
そんな金井宣茂さんは、2017年には、搭乗したソユーズ宇宙船が打ち上げられて、宇宙空間に行くことに。
その後、金井宣茂さんは、実に半年という長期間に及ぶ宇宙空間における勤務に挑んでいき、2018年に、無事に地球へと帰還をはたしたというわけです。
ちなみに、金井宣茂さんは、弓道、合気道、居合道をたしなんでいる武術好きでもありました。
好きな本は宮本武蔵の『五輪書』だといいますから、そうとうな本格派であるといえるのではないでしょうか。
これから先も、そんな金井宣茂さんの宇宙におけるさらなる活躍を、祈っていきたいものですよね。
2.金井宣茂宇宙飛行士の学歴
宇宙飛行士がきわめて難易度の高い職業であることは、一般的に広く知られているところだと思います。
それでは、金井宣茂さんは、どういった学校の出身だったのでしょうか。
小学校は市川市立稲荷木小学校、中学校は東邦大学付属東邦中学校、高校は東邦大学付属東邦高校。
そしてさらに、防衛医科大学校に進学していました。
東邦大学付属東邦高校の出身者には、いとうせいこうさん、久保寺健彦さん、小保方晴子さん、国分二郎さん、高田崇史さん、葉山エレーヌさん。
防衛医科大学校の出身者には、祥寺はるかさん、宮島賢也さん、三輪道生さんなどがいます。
3.金井宣茂宇宙飛行士の医官から転身した理由
金井宣茂さんといえば、やはり宇宙飛行士の前職が医官だったことは特筆に値するでしょう。
実は、日本の宇宙飛行士で医師出身者は、向井千秋さん、古川聡さんの次で、まれなことなのでした。
それだけに、金井宣茂さんの宇宙飛行士に転身した理由が気になりますが、それは同業者の存在だったのです。
金井宣茂さんは、2005年、アメリカ海軍の研究施設に留学したとき、医師が宇宙飛行士に転身したことに感化され、自身も宇宙飛行士をめざしたとのことでした。
向井千秋さん、古川聡さんはどうだったのか分かりませんが、なかなか予想外のことですよね。
4.金井宣茂宇宙飛行士の医官から転身したさいのエピソード
それでは、金井宣茂さんが医官から宇宙飛行士に転身した前後は、どうなっていたのでしょうか。
これまた意外ですが、金井宣茂さんは、実際に自身が宇宙飛行士になれるとは、直前まで思っていなかったといいます。
ダメもとだと感じていたといいますし、むしろ、試験もいい経験になったくらいにとらえていたとのこと。
これでは、実際にパスしたときの喜びはひとしおだったことでしょう。
宇宙飛行士は、なること自体がほとんど難しいような職業です。
したがって、就職できただけでもたいしたものですし、さらに医師でもあったとは、本当に圧倒させられました。
金井宣茂さんが医官時代の知識も生かして、さらに宇宙を飛び回ることが楽しみです。