この記事では、静岡県にある静岡県富士山世界遺産センターについて、ピックアップしていきたいと思います。
世界遺産として、あまりにも有名な存在である、富士山。
そんな世界遺産である富士山の保護をはじめ、保存、整備といった活動、さらに研究を担う施設なのが、静岡県富士山世界遺産センターなのでした。
さて、そんな静岡県富士山世界遺産センターを設計した建築家とは、どういった人物だったのでしょうか。
ここでは、静岡県富士山世界遺産センターの感想や、静岡県富士山世界遺産センターの建設費がいくらかかったのかも見てまいりたいと思います。
それでは、さっそくご覧ください。
1.富士山世界遺産センター(静岡)とは
静岡県富士山世界遺産センターとは、冒頭でも申し上げましたように、富士山の保護、保存、整備、研究などのための施設です。
館長は元文部科学大臣の遠山敦子さん。
静岡県富士宮市宮町5-12に位置していました。
富士山は、2013年、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として、世界文化遺産に登録され、世界遺産条約の条項を達成するため、静岡県富士山世界遺産センターが設立されることになったのです。
そんな静岡県富士山世界遺産センターは、静岡県産のヒノキが使われた建築物。
外観は、逆さ富士のようになっているのがポイントでした。
なお、建物が水盤に映ったら、正富士のように見えるように設計されたという、かなり凝った構造になっています。
さらに、静岡県富士山世界遺産センターは、外観だけではなく、館内も、展示棟は、春夏秋冬の富士山への登山を疑似体験できるよう設計されているという、これまた興味深いものなのでした。
ちなみに、最上階に行ったら、富士山を眺望できるようになっています。
そんな静岡県富士山世界遺産センターの建築デザインのテーマは、「富士の水の循環と反映」となっていました。
静岡県富士山世界遺産センターは、かなり奥深い施設だったようですね。
続いては、静岡県富士山世界遺産センターを設計した建築家についても、確認していきましょう。
2.富士山世界遺産センター(静岡)を設計した建築家の経歴
静岡県富士山世界遺産センターを設計した建築家とは、坂茂さんでした。
坂茂さんは、1957年8月5日、東京都の出身で、現在の年齢は65歳となっています。
成蹊高校、南カリフォルニア建築大学、クーパー・ユニオン建築学部などで学んでいった、坂茂さん。
やがて、坂茂さんは、磯崎新アトリエで働きながら、1984年に、クーパー・ユニオン建築学部を卒業。
そして1985年、株式会社坂茂建築設計を設立し、建築家として独立したのでした。
1995年には、NGO VANを設立し、国連難民高等弁務官事務所コンサルタントに就任します。
その後、坂茂さんは、2001年には慶應義塾大学環境情報学部教授、2010年には ハーバード大学GSD客員教授、2010年にはコーネル大学客員教授、2011年には京都造形芸術大学芸術学部環境デザイン学科教授に就任。
2011年にはフランス芸術文化勲章を受勲し、2012年には毎日芸術賞、芸術選奨文部科学大臣賞美術部門、2014年にはプリツカー賞、2015年には朝日賞を受賞。
2017年には紫綬褒章を受章し、2018年には台南市名誉市民になりました。
これまでに坂茂さんが手がけてきた建築物は、
- JR田沢湖駅/田沢湖観光情報センター
- ねむの木こども美術館 緑の中
- ノマディック美術館
- ポンピドゥー・センター・メス
- 大分県立美術館
など、多数に及んでいます。
坂茂さんは、建築家、学者など、実に多くの領域で活躍していて、誠にすばらしいですね。
これからもきっと、まだまだすごい建築物を手掛けていってくれるのではないでしょうか。
その一挙手一投足から目が離せなくなっていくことでしょう。
3.富士山世界遺産センター(静岡)の建設費
坂茂さんによって手がけられていた、静岡県富士山世界遺産センター。
その建築費とは、はたして、どれくらいの額だったというのでしょうか?
こちらは調べてみて驚愕でしたが、やはりそうとうな額になっていました。
なんと、約41 億円もかかっていたのですね。
2015年2月の計画段階での見積額は約27億8700万円とされていたものの、その後の建設業者による入札で33億円と提示され、結果的に更に増えたかっこうになったのでした。
とはいえ、静岡県富士山世界遺産センターの設立目的、構造を鑑みれば、妥当な額なのかもしれません。
4.富士山世界遺産センター(静岡)の感想
静岡県富士山世界遺産センターは、その名に恥じない立派な施設でした。
崇高な活動目的といい、洗練された外観や周囲の情景との調和いい、凝った収まりのシンプルな館内といい、話題は尽きそうにありませんね。
訪れた人々の感想は概ね、素晴らしいという評価のようです。
富士山に登山に行く際には、こちらにもぜひ、立ち寄ってみたいものです。
きっと、富士山への登山の醍醐味が倍加すること請け合いでしょう。
今回は、静岡県富士山世界遺産センターについて取り上げてまいりました。
いろんな建築物があるものですが、登山好きであれば、これはたまらないのではないでしょうか。
立ち寄ったさいには、構造にも富士山にも、それぞれ、想いを馳せていただきたいと思います。